* File 4:転院 *



そんな訳で、入院中、散々な目に合った私。
退院後も、とにかく”食べたい”という欲求を極力我慢して、
安全食を中心に何とか過ごしていました。
(これは、入院中の主治医に対する”意地”もあったかも)


しかし、安全食を食べながら、
「本当にこれでいいのだろうか?
私は、栄養剤ってーのを飲まなくてもいいの???」と
疑問(というか、不安?)を感じ始めるようになりました。


退院後の初の外来の時、
外来担当になった外科部長に、食生活のことを聞かれたので、
「おかゆと、おかずは安全食で頑張ってます。」と言ったら、
「おかゆなんか食べんでいい。普通のご飯を食べろ。」と言われ、
「ザンタック(十二指腸潰瘍の薬)出してください。」ってお願いしたら、
「十二指腸潰瘍はもぅいいんでしょ。出さないよ。
どうしても薬がいるんなら、胃カメラの検査しなさい。」とまで言われ、
”私はこのままこの人について行ってもいいんだろうか?????”と
むちゃくちゃ不安な気持ちになってしまいました。


入院中、夫は密かに私の転院も考えていたようでしたが、
私自身は、入院中は、転院のことなど、全く考えていませんでした。
というのは、主治医をはじめ、外科医師軍団の面々には
ひっじょーに不信感は持ってはいたのですが、
転院して、また辛い辛〜い検査をいちからすると思うと・・・
それと、やはり病院が遠くなると、いざ入院となった時のことなどを考えると、
色々と不都合もあるだろうし、
子どもたちのことを考えると、少しでも自宅から近い方がいいかな・・・
などとという理由からでした。


そんなある日、病気のことは全部話してあった友達から、
「医療関係の仕事をしている友達に聞いたんだけど、
隣の市の総合病院の内科に、クローン病を専門で診ている先生が
いるらしいよ。」という話を聞いたのです。
その時はまだ、上記の理由から、転院のこともそれほど真剣に
考えてはいなかったので、
「ふーん・・・」と聞き流す程度だったのですが。

しかし、やはり、”どう考えても、この主治医に関わっていては
絶対自分の為にはならない!”と判断し、
とりあえず話だけ聞いてみよう・・
というつもりで、現在の主治医を訪ねて行ったのでした。

退院してから、私も自分なりに病気のことを調べてみて、
それらのある程度の知識を持った上で、
先生に色々と質問をしたり、
先生の病気に対する考え方を伺ってみて、
自分自身、納得が出来たので、即、
「先生!私、先生に一生ついて生きます。よろしく〜。」状態でした(笑)


今の主治医の初診の時に、
「エレン飲んでないの?飲んで。」と言われ、
自分でも飲まなくちゃ!と思っていながら、思わず「え゛っ?!」と
言ってしまった私^^;
しかし、すかさず「基本でしょ。」と言われ、
「ごもっともでございますぅ〜。ははぁ〜。」状態で、
その日(H12.5.2)から、栄養剤とのお付き合いが
始まったわけです。


転院するには、やはり、いろんな意味で”勇気”がいりました。
病院が遠くなって、通院するのに時間もかかるし、
完全予約制ながら、1時間前に行っても、
診察が始まるのは予約時間の1時間半後くらいになり、
通院するだけで、かなりの体力を消耗しますが、
それでも、私は結果的には、転院して良かったと思っています。
あの時、転院していなかったら、
栄養剤なしで食べ続け、今ごろは再燃して
何回目かの入院をし、最悪手術もしていたかも・・・と思いますもん。

                                       (※H13.4現在)


あの時の自分の勇気と、
そして何より、今の病院のことを教えてくれた友達に
感謝してやみません^^