*File 3:第1回入院生活C



その4:第2回大腸ファイバー(病名確定)

腸管子宮内膜症かも・・ということを前提としての2回目の検査は、
それを踏まえて月経前に行われた。
というわけで、前回検査から実に2週間後のことだった。

この2週間は本当に長いものでした(TT)
ただただ、検査日を待つだけの絶食の日々でした。

これは、クローンさんなら、皆さん同じような経験をお持ちのことと思いますが、
暇つぶしに雑誌を読んでも、TVを見ても、
そこには当たり前のように食べ物の写真・映像があり、
改めて、『食べ物』が私たちの生活にどれほど密着しているものかということを
思い知らされました。これはかなりキツかったです。
最初のうちは「退院したら、これを食べてやる!あれも食べてやる!」と
紙にメモしておこうかなとさえ思ったりしていましたが(笑)、
しまいには食べ物を目にするだけで頭に来る!!という極限状態にまで行きました(爆)。

さて、検査です。

前回麻酔が効かず本当に辛かったので、
今回は事前に内科の検査をしてくださる先生にも
「麻酔効きにくいみたいなんで、ガンガン打ってください!」と
必死でお願いして、主治医見学のもと検査は始まった。

ちなみに今回検査時は、ニフレックは飲めないということで、
「完全絶食中なので、まっいっかー。」ということで、
下剤は一切飲まずに済みました。
もうこれだけで精神的に随分救われました^^

今回は本当に麻酔をガンガン打ってくれたようで、
「痛い・・」という声も言葉にならず、「う゛っ・・」って感じで、痛みを訴えていたのですが、
薄れ行く意識の中で、私が耳にしたのは、
主治医の「あ!クローン、クローン、クローン」という
あまりにも無神経な言葉だった。

結局今回も、私が痛がるからという理由で検査は途中止めになってしまった。
(S状結腸あたりくらいまではいったと思われる)

麻酔でボーッとなった私を看護婦さんたちが病室まで運んでくれて
ベッドに横になったのは何となく覚えている。
それから担当看護婦がやって来て、
「目覚めた?よく頑張ったね」と言ってくれたのだが、
「主治医が、クローンって言うのが聞こえた・・」と言うと、
薄れ行く意識の中でも、ずっと私の頭の中でこだましていたこの言葉を
口にしたことで、涙が溢れてきて、嗚咽が・・・。

しかも、このあと、隣のベッドに乳がんで入院していたMさんが
ご丁寧に私のところへやって来て
「どしたん?検査の結果が悪かったん?
まー、私なんか乳がんよー」と言って去って行った・・・。

このときの私、これには心底頭に来た!!
”私なんか乳がんよ?がんよりマシよって言いたいわけ?
癌なら悪いとこ取ったらそれで治るじゃん。
私は治らんのんよー(心の叫び)”ってその時はそう思ってしまいました。
とにかく、世界中の不幸を全部背負い込んでるという精神状態でしたから。

でも、これはどう考えても、医者の患者への病名の告知の仕方だと思うのですよ。
検査中に言うかー!ホンマ今考えてもこれは許せぬ!!
多分このとき主治医はカメラで私の大腸に縦走潰瘍を見つけて、
「おおーっ、これが教科書に載っていたクローン患者の生の腸かー」
などと感動して、思わず口にしてしまったのでしょうが、
少なくとも私にとっては、むちゃくちゃタイミングが悪かったです。
6人部屋に入院していたため、どんなに泣きたくても泣けないし、
病名を告知されて、ショックを受けて、その時に思いっきり泣けなかったことで、
その後も当分の間のどに魚の骨がひっかかっているような
何かしらスッキリしない気持ちが残っていました。
そんな訳で、”退院したら思いっきり泣いてやるー!”と心に決めていたのですが、
”いざ泣こう!”と思っても、なかなか泣けるものでもなく・・・。
(さすがに子どもたちの前では泣けましぇん(TT))